埼玉県さいたま市に拠点のある、社会福祉法人の特別養護老人ホームで、評価制度の見直し支援をし、大成功しました。導入の背景は、以下の通りです。
- 職員の公正な処遇の決め方、人材育成、また職員から「評価をしっかりと行ってほしい」という声に応えるため、2年前に、キャリアパス制度・評価制度を導入した。
しかし・・・どのリーダーも全員に対して高評価をしてしまい、結果をどう、評価を受けた側に伝えるのかが分からず、面談をできずにいた。
結局、評価は毎年行うものの、形だけになってしまい、逆に不満の種になっていた。主な理由を分析すると、以下のことが分かりました。
- 評価者ごとに、評価の基準がバラバラ。
- 悪い評価をつけたら、人間関係が壊れそう。
- どう、評価を相手に伝えるかが分からない。(自己評価が高い人に、「悪い評価」をどう伝えるか?)
そこで、以下の2点の取り組みを行いました。
①評価シートの見直しを行った。
② 「フィードバック面接シート」を活用して、フィードバックを行うようにした。その他、評価のルールブックを作成し、制度全般を見直しました。
色々な効果がありましたが、リーダーの方からは、以下の感想を頂きました。
【評価制度を見直した結果の、評価面談後の主な感想】
- (教わった評価面談のやり方を通して)改まった話し合い場を設けることができて、よかった。
- 褒めることが今までできていなかったことに気付いた。
- いつも、問題のある職員ばかりと面談をしていて、できる職員はほったらかしになり、結局できる職員が退職していってしまう、ということが続いていたので、忙しい中でも、「話す場」は作らないといけないと思った。
⇒「「聴く」機会を設けることにより、退職者が減りました。」
- 多くの職員が、面談で言われたことを、がんばって取り組んでくれていて、職場の雰囲気がよくなった。 ただ、しばらくすると元に戻る人もいたため、継続が課題です。
- なにより、管理職自身が、一番成長しました。(自然とリーダーシップが取れる環境に。)
結果として、見直し後2年間で、離職率の大幅な低下、また退職者が減ったことによる採用難からの解放、大幅な採用コストの削減、更に良い人材が獲得できる、という、好循環が生まれました。