賃金制度は、企業の労務管理において、非常に重要な部分です。
制度設計や計画なくその場その場で対応していった結果
公平性に欠け、バラバラな給与体制になってしまっている企業が少なくありません。
Nice-Oneでは、運用できる賃金制度(給与規程)の設計のお手伝いをしております。

賃金制度設計の仕方

基本給の種類

賃金の制度設計に答えはなく、各社多様です。
ここでは、「社員の給与の決め方がよく分からない」という方のために、基本的な制度設計の仕方について、解説します。
1、「基本給」の種類ですが、まず

勤続給
年齢給
職能給
の3種類で、分けて考えてましょう

勤続給とは

勤続給は、勤続年数に応じて、決定されます。

「勤続年数への配慮」を目的とする。
「勤続年数が上がる=習熟度が上がる=能力が上がる」という前提や、勤続年数による貢献を評価する性格。
習熟度には限界があるため、一定年数で上限を設けるのが通常。

年齢給とは

年齢に応じて決定されます。
年齢の上限を30歳など、上限を設けることで、無条件に上がり続けることを防ぐ機能も持っています。近年の能力主義的な考え方から、重視する企業は少なくなってきています。

「生活費の配慮」を目的とする。
(結婚、子どもを育て、住宅購入・・など、年齢が上がれば生活費も増加するという前提。)
「家族手当」など、手当で対応することも考えられる。

職能給とは

役割給、評価給、職種給など、名称や決定方式は各社多様です。大まかな意味合いとしては、「能力に応じて決定する」、というもので、近年はこの部分が重視されています。

本人の能力を評価することにより、額が決定される部分。
等級や評価制度の作成が必要になる。

評価制度・人事制度へ

この職能給、つまり能力に応じて決定する部分の決め方が、賃金制度設計の一番重要なところになります。
通常は、様々なパターンを繰り返しシミュレーションしながら、しっくりくる形に賃金表を作成します。
賃金表が作成できたら、等級や評価基準を策定するために、「人事制度」を作成します。
(制度設計の順番も各社多様です。賃金表の作成は後にする企業様もおります。ここでは、分かりやすいステップで解説します。)